一般的に「知恵熱(ちえねつ)」と呼ばれるのは、生後6ヶ月位から1歳ぐらいの乳児によくみられる発熱ですね。
時として、原因不明の熱を出す事があり、これを「知恵熱」と呼んでいます。
例えば、歯が生え始まった頃に出る熱や、保育所に入りたての乳児などの発熱を「知恵熱」と言います。
症状や原因、そして対処法について纏めて見る事にしましょう。
目次
知恵熱の症状について
午前中には症状は見られなかった子供なのに、夕方になって突然熱が出る…と言った症状が見られます。
実は「知恵熱」とは生後6ヶ月を過ぎた頃から、色々な知恵がついてくる時期に出てくる発熱症状のことを指します。
この頃の発熱には咽頭炎(いんとうえん)や感冒が原因として考えられる場合もある事から、「知恵熱」と言って、見過ごさないで、小児科で診察する事を勧められています。
知恵熱になってしまう原因は?
「知恵熱というと考えすぎて頭を使ったから熱が発生してしまうのでは?」
と思いがちですが、実は違います。
初めての事だらけの為に頭を沢山使った為に発熱する訳ではなく、子供の知恵熱の場合はウイルス性の為に発熱をしているのです。
生後6ヶ月位には、お母さんの免疫力が切れる事で、ウイルスや細菌に赤ちゃんは感染し発熱する事が多くなります。
例えば…朝は元気に保育園に連れて行った筈なのに、夕方には熱が出たのでお迎えの電話が掛かって来てしまった。
なのに…お風呂に入る頃には熱は下がっていたり、次の日にはケロッとしている事って、良くあります。
心配で小児科に確認したところ、赤ちゃんが初めてウイルスと会った為に起こる反応による発熱「知恵熱」と教えて頂き安心しました。
知恵熱が別の病気かの見極め方
ではどういったものが知恵熱かというと
②鼻水とか咳はない
③下痢症状もない
④熱は長く続かない
⑤発熱を繰り返さない
といった事があります。この様な症状ならば、「知恵熱」とみて特に慌てる必要は無いと教えて頂きました。
乳児が初めてのウイルスと戦い、抵抗する事で発熱「知恵熱」を出し、成長していると言えるのですね。逆を言えば症状が長引いたり下痢といった症状が出るのであれば知恵熱以外が考えられると考えておきましょう。
また一言で「知恵熱」と言っても、年齢によって様々あります。
通常は生後6ヶ月から1歳の頃に原因不明の発熱する事を言いますが、年齢により原因不明の発熱「知恵熱」に似た症状が見られます。
1歳児
抵抗力はまだ低い為、人混みなどの中に出掛けは場合などに発熱したり、環境の変化で、違う細菌やウイルスの為に「知恵熱」に出会いながら体力をつけて行きます。
3歳児
1歳児と比較すると、明らかに体力は付き多少の発熱でも動じる事はなく、次の日には元気になっている事を見ても自力でウイルスを退治する事が出来るよう頑張っています。
5歳児
運動会とか遠足後には、体力が落ち抵抗力が下がり発熱する事がありますが、機嫌よく生活出来ていれば「知恵熱」と思って大丈夫ですね。
といった感じが知恵熱の原因や症状となります。
知恵熱の対処法について
「知恵熱」とは医学的では、明確な原因が見られない発熱症状を言い、一言で対処法や予防方法という事はありません。
ポイントとしては乳児が発熱した時の熱が、「知恵熱」なのかどうか分からない時は、まず小児科で診断してもらう事が大事です。
・発熱時に「鼻水、咳、くしゃみ」などの症状が無くて、元気がある場合には、取りあえず熱を下げる事をしてあげて下さい。
・もし、高熱で身体も辛そうな時には、小児科の診察をしてお薬を処方して頂く事をお勧めします。
この様な場合の食事については、出来るだけ胃に負担の掛からない様な消化の良い食べ物を上げる様にして下さい。
この様に沢山の経験を重ね、それが何の熱なのか気づく様になって来ます。
乳児期から幼児期にかけては抵抗力も弱い為にウイルス感染など多くの病気を患う可能性を持っています。なので、もしいつもと違った症状が見られた場合は病院にかけこむ事も頭に入れておきましょう。
発熱時でも元気がある時は、小さいながら頑張って抵抗力をつけている時だと思い、慌てないでゆっくり見守って上げて下さい。
知恵熱は大人がなる事もある?原因は?
一般的に、頭を使い過ぎた時などに「知恵熱が出た…!」と、使われているのを耳にする時があります。
そうですね、大人にも「知恵熱」を出す場合もあると言われています。
それは、忙しい毎日や社会人になる事で、色々のストレスを感じながら生活を送る中で原因の分からない熱を出す事…。
大人の場合の、原因不明の発熱は「極度の疲労やストレス」からくると言われていて、心因性発熱(ストレス性高体温症)と言われる物だそうです。
大人の「知恵熱」として見られる症状には…、
- 体温の上昇
- 倦怠感
- 集中力の低下
- 精神不安定
- 極度の疲労感
- ストレス
- 生活環境の見直し
- 薬物療法
- 精神面での安定の保持
などの症状が見られます。
*心因性発熱が起きる原因には…、
が原因と考えられています。
*対処方法として…、
などがあります。知恵熱といっても大人と子供ではまったく違うものなんです。原因不明な発熱や倦怠感を感じる場合はまずストレスの解消を重要視して解決していきましょう。
注意薬物療法について…市販されている解熱鎮静剤で治す事は不可能なので、病院での診察をお勧めします。
最後に
子供の知恵熱の症状や原因、対処法。また大人もなる事があるのかどうかについて紹介してきました。
知恵熱というと頭の使いすぎと考えがちではあるのですが、実は違ったりするんですね。子供の場合知恵熱の場合は重症になる事はほとんどないのですが、実は知恵熱でない可能性も十分ありえます。症状がなかなか治らない場合は小児科で診断してもらうようにしましょう。