なんだか手に力が入らない…そんな事が突然起こる事があります。原因は病気と考える方も多いのですが、現代社会のストレスや加齢特有の原因もあります。
今まで持てていた鉛筆や湯呑を力が入らなく落としたら不安になり最悪な病気ばかりが堂々巡りすることになります。
ここでは少しでも不安やその原因の対応について解消できるよう原因と病気の可能性がある時の病院受診について詳しく説明します。
手に力が入らない原因について
手に力が入らない原因はいくつかあります。慌てないように考えられる原因を詳しく説明します。
腱鞘炎
よくある事例として起こりうるのが腱鞘炎。繰り返し負担をかける事により炎症や損傷が起こることがあります。
腱鞘炎を放置すれば治ると勘違いしがちですが、日が経つ事に悪化して痛みがひどく事もあります。
腱鞘炎になった際は出来る限り動かさないようにして酷使するのを避けましょう。痛みがひどい場合は整形外科に診療しましょう。
カリウムとストレスの関係
カリウムが過剰に体内にある状態です。このカリムという物質が過剰に体内がある場合はこの状態では神経伝達が上手くいかないんです。
脳から手を動かす指令が伝わらないで筋肉が動かず手を動かすことができません。体内に必要以上にカリウムがあると不要物は尿などで排泄されます。
しかしストレスが長期間続くことでカリウムの排泄を促すアルドステロンというホルモンがなくなります。このことで力が入らない症状の原因は長期間のストレスが原因と言えます。
1.嫌だと思う気持ちや不安、感情抑制などの精神的ストレス。
2.背骨、骨盤、筋肉、頭蓋骨、内蔵の歪みなどの構造的ストレス。
3.栄養の過不足、アルコール、喫煙、化学物質などの科学的ストレス。
4.暑いや寒い感想や湿気などの体感的ストレス。
この4つの種類のストレスの中で自分に一番近いストレスを確認しできるだけ排除する必要があります。ストレスが原因であればストレスがなくなると症状が緩和します。
ストレスを溜め込む事は自律神経の乱れとなり手に力が入らない以外にも様々な異常を起こします。普段から自分にとってストレスを改善するには何が良いか。を考えていく必要があるでしょう。
加齢による頚椎症性筋萎縮症
頚椎症性筋萎縮症の痛みはなく上肢が動かない症状が現れる頚椎症の1つです。40代~50代の男性に多く発症します。
脊髄には前根と後根という神経の枝があり前根は運動神経、後根は知覚神経を支配しています。
頚椎症性筋萎縮症は加齢に伴う頚椎の変形により前根のみが障害され痛みがなく上肢が動かなくなり同時に筋肉の萎縮も見られます。
その事によって手が力が入らないという事があります。
対処法について
もしなってしまった場合の治療は温存療法を6ヶ月行うことで改善が期待されます。
50歳以下は83%、50~59歳までは50%、60歳~88歳までは45%で解消されると予後は悪くありません。
年々手に力が入らなくなったと感じたのであれば一度病院で検査してもらった方が良いでしょう。
慢性的疲労症候群
慢性的疲労症候群は日常生活を送れない程の疲労感が長期間続くことです。
身体的、精神的を含めても原因が掴めない事が多いのが難点です。ただ現代においてこの慢性的疲労が問題である事が増加傾向となっています。
自分でも説明がつかない疲労感が6ヶ月以上続きます。風邪のような症状から始まり発症することもあります。普段から疲労を感じていて手に力が入らないのを感じているのであればこの事が原因である可能性が高いです。
有効な治療法はありませんが時間と伴に症状が緩和することもあります。
この症状は20歳~50歳の人におこり男性より女性の方が1.5倍多いといいます。
免疫システムの異常が原因ではないかと考えられている症状です。アレルギーやホルモン異常、脳の血流減少、栄養素不足も指摘されています。
自律神経失調症
自律神経が弱り切ると交感神経と副交感神経の働きがストップします。この状態になると体が元に戻るまで時間がかかります。
交感神経が働かず体に力が入らなくなり手にも力が入りません。体が重く感じ休むことしかできません。
また副交感神経も弱っていくら休んでも体が回復しません。こうなってしまうと日常生活にも支障を来たす事も多いので手に力が入らないだけでなく身体全体が重い場合至急病院に行くようにしましょう。
手の力が入らないのは病気の可能性も
手に力が入らない場合は脳や神経、筋肉の病気の可能性もあります。
ひとつずつ確認していきましょう。
橈骨神経麻痺
腕の中には3つの大きな神経が通い橈骨神経はその内の1つです。手首、指が伸ばしにくくなり痺れや感覚鈍麻があげられます。
腕枕やベンチから腕を投げ出す無理な姿勢でいると神経を圧迫し発症することがあります。しかし麻痺が頻繁に起こる時は神経周囲の異常もあるので医師に相談してください。
脳卒中
脳卒中とは脳出血や脳梗塞のことをいいます。脳内血管の破れや詰まることで血流不良となり脳に致命的な障害をもたらします
脳内でおこる血液不全で脳に与える影響は計り知れません。脳からの運動指令が手足に上手く伝達されず力が入らなくなります。
他にも血管が詰まるのが脳血栓、破損するのが脳出血やくも膜下出血です。症状が進行し酷くなると手足に力が入らないだけでなく歩くこともできず倒れます。
ギランバレー症候群
筋肉を動かす運動神経に障害がおこり発症します。手足に急に力が入らなくなる病気です。痺れを併発することもあります。
免疫システム異常からおこる10万人に1人の発症率の難病ではあるのですが、手に力が入らない以外にも呼吸困難や顔面麻痺など恐ろしい症状になる可能性も持っています。
筋萎縮性側索硬化症
手足、喉、舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉が徐々に痩せて力が入らなくなる病気です。
しかし筋肉そのものの病気ではありません。筋肉を動かし運動をつかさどる神経が障害を受けます。そのため脳から運動命令が伝わらず力が弱くなり筋肉が痩せていきます。
[br num=”2″] 他にもダニやボツリヌスといったヒ素が原因の毒素による症状や薬の副作用による一時的に力が入らない事があります。抑えておきたいポイント
といったように手が力が入らない原因というのはいくつもあるんです。おそらく知らない病気もたくさんあったかと思います。
で、何が言いたいかというと手に力が入らない原因を勝手に自分で判断しないようにする。という事です。
「手に力が入らないのは疲労かな?」
と簡単に考えられる事もあるかと思いますが、それがずっと続いている場合はなにかしら問題が発生している事が多く、大きな病気にかかっている事もあります。
なので手に力が入らない原因を自分で判断せず病院で検査してもらうようにしましょう。
手に力が入らない時は何科の病院に行けばいいの?
手足に力が入らない症状がで際負担による腱鞘炎であれば整形外科。原因不明の突然の場合で脳、神経、筋肉の病気を疑うのであれば脳神経外科、神経内科の受診をしてください。
手足に力が入らない原因は上記でも説明した通り様々な原因があります。
整形外科疾患やストレスからの心の疾患、また薬やサプリメントの副作用であればその服用を中止することで症状が治まることもあります。自己免疫や染色体異常や原因の神経自体の障害、精神的、生活習慣病や加齢が原因の時もあります。
医師でもこの症状に対して診断が難しい場合もあります。「この病気だ!」と自己判断で思い込まず他に思い当たる症状を的確に医師に伝えることが大切です。
症状に対する原因を早期に突き止め病気に対しての専門機関での受診が必要となります。
最後に
手に力が入らない原因について紹介してきました。
特に思い当たる節も無く突然手に力が入らなくなったら不安になるのは間違いありません。出来る限り病院で診察してもらい症状の回復に努めていきましょう。