ときどき急に肺がチクチク痛くなったり息苦しさにより痛くなったりすることがあると思います。
その時に頭を過るのは命に関わることなのか不安になることもあり余計に痛みが生じる事だってあります。
病院にはいろいろな専門診療科があることで肺が痛いときには何科にかかればいいのかも悩むところですね。ここでは肺が痛くなる原因とその時に何科に受診することがいいのかを詳しく説明いたします。
目次
肺の痛みの原因は一体何なのか
肺は主に表面の膜にしか神経がありません。そのため肺の中は痛むことがなく痛みは表面で感じることになります。
肺気胸
肺が痛む原因として一番多いのは自然気胸です。
自然に肺に孔が空くことで肺が萎むことで痛みを発症しますやせ型の若い男性に発症する人が多いです。
自然気胸には原発性と続発性の2種類あります。
- 原発性では胸膜の近くの肺や胸膜そのものに存在する嚢胞と呼ばれる空気の袋が破れることで肺の痛みを感じます。
- また続発性ではタバコなどにより肺を壊していく慢性的閉塞性COPDという病気が原因として痛みをおこします
よくタバコで肺が痛む…といった話はこの肺気胸が原因で痛みが生じるんです。
- 肺が痛む
- 最近息苦しく感じる
- 慢性的に咳が出る事が多い
- 脈が速く感じる
こういった症状が出るのであれば肺気胸を疑った方が良いでしょう。
肋間神経痛
肺の痛みでよく間違うのは肋間神経痛です。
肋間神経痛は呼吸とともに痛みを感じストレスが原因。
肺が痛いと勘違いする原因は胸椎にありその痛みが胸に響くことで肺が痛く感じます。
といったように肺は胸部にあるために肺が痛いと感じることが多いですが実際の痛みの問題となるのは肺以外に原因があることが多いのです。
肺が痛い際の病気に関して
肺が痛い時は病気にかかっている事も考えられます。
心臓疾患
肺が痛いときにはどのような病気の可能性があるのか非常に不安になります
緊急性の非常に高いのは急性心筋梗塞です。心臓に栄養を運ぶ血管の梗塞によりその領域の心筋が壊死してしまい命に直結します。
心臓は特に胸痛(肺の痛みも含めて)の原因となる臓器です。不整脈や心外膜炎でも痛みを感じます。
肺疾患
血栓(血液の塊)が肺血管に詰まる肺梗栓症や大動脈の壁が破れる動脈解離もあります。
肺から空気が漏れる肺気胸、肺を包む膜の炎症でおこる胸膜炎、局所的な痛みとしてストレスが原因と言われている肋間神経痛もあります。
その他の疾患
まるで関係がないようですが胆石発作や膵炎、胃潰瘍、逆流性食道炎などの腹部上部の疾患でも肺が痛くなる症状がでることがあります。
肺に痛みが出た時には肺自体の問題だけではないことが多いです。痛みを我慢していると取り返しのつかない事態になるかもしれません。
といったように肺が痛い場合は病気にかかっている事もあるんです。
自己判断せず無理せずまずはかかりつけ医に受診して相談することが賢明です。
肺が痛い時の予防と日常生活で控えた方が良いこと
肺が痛い時の予防について確認しておきましょう。
食事内容を見直し
毎日の食事での塩分や糖分の過剰摂取には気をつけてください。
塩分過剰摂取により喉が渇くことで水分を余計に摂取すると体内の血液量がふえ高血圧となる可能性があります。高血圧により血管に負担が強くなり徐々に動脈硬化を招きます。
塩分同様に糖分過剰摂取も肥満につながることで心筋梗塞や狭心症を招き肺の痛みをおこす原因となるのです。
ストレスを溜め込まない
現代社会での生活の中でストレスと共存しなければならない現実もあることは確かです。
ただそのストレスにより肋間神経痛を発症や心臓に栄養を運ぶ冠動脈が動脈硬化を起こすことで痛みの原因となる狭心症や心筋梗塞の原因にもなります。
自分がリラックスできる環境をできるだけつくり発散することを心がけてください。また十分な睡眠と適度な運動はストレス発散に効果があります。
アルコールや喫煙は控える
アルコールでは逆流性食道炎からの胸焼けからの痛みやタバコに関してはタバコに含まれているタールが肺に入ることで炎症をおこし慢性的に咳や呼吸障害となります。
心臓に負担をかけてしまうので特に肺が痛い時は控えるようにしましょう。
といったように肺が痛い際はこれらの事について気をつけるようにしましょう。
肺が痛いとき病院は何科へ?
肺が痛いことで専門医院に受診するとなると専門は循環器内科です。心臓内科、循環器科と呼ばれることもありますがどれも一緒の診療科です。
循環器とは血流を循環させる臓器で心臓や血管を専門としています。肺の痛みの時は肺自体の病気の可能性より肺以外の病気が原因のことが多くあるんです。。
まずは緊急性の高い病気(急性心筋梗塞など)から検査をして除外していくことが必要となります。その事からも循環器内科に受診するようにしましょう。
循環器内科でなくても一般内科でも初期診療は可能です。その後の検査で必要とすれば専門医療機関へ紹介をしてもらえます。まずはかかりつけ医に受診することも大切でしょう。