風邪の後の咳が治まらない、なんてことはありませんか?そしてそれをただの風邪が長引いているだけと思い放置していませんか?
もしかしたらそれはただの風邪ではなく気管支炎かもしれません。気管支炎の場合風邪と違い長引くので早く治療した方が良いんです。
今回は気管支炎の症状と原因、他者からの感染、治療のポイントについて紹介していきます。
目次
気管支炎の症状について
まず主な気管支炎の症状について確認していきましょう。
気管支炎は発熱、咳、痰などが主な症状で、その他にも喉の痛み、鼻水、頭痛などの症状を引き起こすこともあります。
ひどくなると呼吸の苦しさで水分すら取れなくなることもあり、水分が摂れなくなると脱水症状を引き起こしてしまうため放置は厳禁です。
風邪との違いについて
初期の症状だけでいえば気管支炎は風邪の症状と区別がつかない事もあります。どちらかと言えば咳などの症状が少し辛いかなと思うぐらいかもしれません。
ただ
- 風邪薬を飲んでも良くならない
- いつまでたっても治らない
- 熱の症状が治まっても咳の症状が続いている
といった場合は気管支炎やその他の病気の可能性もあるのでなるべく早めに病院を受診しましょう。
気管支炎の原因はこれ
一言で気管支炎といっても様々な種類があり、気管支炎の種類によって原因はそれぞれ違います。
まずは気管支炎の種類とそれぞれの原因を抑えておきましょう。
慢性気管支炎
咳や痰が長期にわたり続くのが慢性気管支炎です。
ただし慢性気管支炎は原因がはっきりしない場合のみであり、原因がはっきりしている場合は慢性気管支炎とは診断されません。
慢性気管支炎の原因は長期間の喫煙、受動喫煙、排気ガス、大気汚染などです。
慢性の咳、痰、息切れなどが2年間以上続き他の症状が見られない場合に慢性気管支炎と診断されます。
マイコプラズマ気管支炎
気管支炎は大きく分けて「急性気管支炎」と「慢性気管支炎」に分けられます。
「急性気管支炎」にはウイルスの感染が原因で発症する「ウイルス性気管支炎」というものがあり、マイコプラズマ気管支炎は「マイコプラズマ」というウイルスに感染することで発症します。
マイコプラズマは気管支だけではなく肺にも炎症を引き起こすことがあり、肺に炎症が起きた場合は「マイコプラズマ肺炎」と呼ばれます。
倦怠感など初期症状が風邪とよく似ていて咳や痰などの症状は数日遅れて出てきます。
最初は軽度の咳や痰で済みますが次第に症状が激しくなるのが特徴の一つです。
喘息性気管支炎
急性気管支炎の一つで症状が喘息とよく似ている気管支炎のことを喘息性気管支炎といいます。
喘息性気管支炎では、気管支炎を発症したことにより気管支の粘膜が腫れて呼吸をする際にゼーゼー、又はヒューヒューといった音が出ます。
喘息性気管支炎は先程あげたマイコプラズマの他に、ウイルスやクラミジアなどのウイルスや、ハウスダストやダニが原因で発症します。
アレルギーや親からの遺伝によって発症、再発しやすくなります。
アレルギー性気管支炎
アレルギーが原因の気管支炎をアレルギー性気管支炎と呼びます。
気管支にハウスダストやダニが入り込むことによってアレルギー反応を起こして発症します。
アレルギー性気管支炎は痰があまり出ないのが特徴です。
アレルギー性気管支炎を患っている方の中には胸の痛みを訴える人や喘息のときのようにゼーゼーといった音が出ることがあります。
急性気管支炎
急性気管支炎は気道に炎症が起きることで発症します。
原因は風邪やインフルエンザなどのウイルスや細菌が原因で発症することが多いです。その他にもガスや煙などの汚染物質が原因で発症するケースもあります。
急性気管支炎は咳が頻回なのが特徴です。
急性気管支炎は咳がもっとも治りにくく、長いときは収まるまでに数週間以上かかることもあります。
喫煙や乾燥した空気の吸入、気道が乾燥することで悪化する恐れがあるので注意しましょう。
といったように気管支炎といっても様々な症状があります。
風邪だろうと判断せず、咳やくしゃみ、のどの痛みが続く場合は早いうちに病院に診察してもらいましょう。
気管支炎はうつることもある?
気管支炎は気管支や気道が炎症を起こしている状態のことを指します。
症状は風邪とよく似ているため風邪と同じようにうつるのではないかと思う人も多いですが、「気管支や気道が炎症を起こしている」ことを指す気管支炎自体はうつりません。
ですが気管支炎の原因がアレルギーや喫煙と違ってウイルスや細菌などの感染症が原因の場合は、そのウイルスや細菌が他者へうつることは十分にありえます。
気管支炎の原因となるウイルスや細菌をうつされないためには、人の多い場所へ行くときはマスクなどを着用してウイルスや細菌を吸い込まないこと、喉を乾燥させないことが大切です。
気管支炎の治療で押さえておきたいポイントについて
原因が違うということは治療法も違います。
間違った治療法ではいつまでたっても気管支炎が治らないのでまずは自分がどの種類の気管支炎にかかっているのか把握することが大切です。
慢性気管支炎
慢性気管支炎は具体的な原因がわからないので気管の状態を整えることが重要になります。
喫煙している方は喫煙を控える必要があります。黄色い痰が出る場合は病院で抗菌剤を処方してもらいましょう。
喫煙などの原因要素を排除したからといって突然気管支炎が治るわけではありません。慢性化してしまっている気管支炎は症状が長期にわたって続く可能性があります。
マイコプラズマ気管支炎
病院では咳止め、鎮痛剤、抗菌剤などの症状の程度に応じた薬が処方され、医師の指示に従ってきちんと内服を続ければ2週間ほどで完治することが多いです。
喘息性気管支炎
気管支拡張剤で狭くなった気管支を広げます。
その他去痰薬も処方されますが、咳止めは気管支の中の痰の排出を妨げてしまうためあまり処方されません。
呼吸が早くなり咳き込みが激しい場合は入院が必要になることもあります。
アレルギー性気管支炎
主に症状に応じて対処する対症療法が中心です。
医師から症状に合った正しい薬を処方してもらい服用することで症状はある程度やわらぎますが、原因となっているアレルギー物質を除去しなければ完治しません。
原因となっているアレルギー物質は血液検査で特定することができます。どのアレルギー物質が気管支に炎症を起こす原因になっているのかを知り、こまめに掃除をしてアレルギー物質を吸い込まないようにすることが重要です。
急性気管支炎
急性気管支炎も主に対症療法が行われます。
主に咳止め、抗菌薬、去痰薬が処方されます。
去痰薬で分泌物を柔らかくして痰と一緒に体外へ排出させやすくします。
といったように治療も症状によって異なります。特に慢性気管支炎の場合は原因を特定しない限り症状が治まらないので病院で診察してもらい普段の生活を改善すべき点は改善していきましょう。
最後に
気管支炎の症状やうつるかどうか。また原因や対処法について紹介していきました。
おそらく思っていた以上に気管支炎にも色々あるのを感じたかと思います。それぐらい原因が自分では特定出来ない事が多いんです。
もし咳やくしゃみ、のどの痛みが続く場合は早いうちに病院に行くようにしましょう。