最近ニュースで話題になっている児童待機問題。
平成24年のピーク時境に少しずつ減少していますが、それでもあまり減っていないのが現状です。
少子化と言われ政府や自治体が取り組んでいる中なぜ児童待機の人数が減らないのか。
その原因と対策、また今どれぐらい待つ必要があるか紹介していこうと思います。
児童待機問題の原因について
児童待機問題は深刻であり、子育て中の家族だけではなく幅広い層が関心を寄せる社会問題として注目されています。
保育園が落ちた事で話題になったブログがありますが、それ以外でも最近はメディアでも取り上げられることが非常に多くなっています、
一億総活躍社会プランを推し進めようとする国家の動きに反して、保育園に入園できないため
「子育てと仕事の両立ができない」
「働きたいのに働けない」
と嘆く声は後を絶ちませんね。
このように高い関心を集めている社会問題であるのに、問題解決がいつまでも滞っている原因について主に
- 都市部の一極集中化
- 保育士の人員不足
が上げられます。
都市部の一極集中化
児童待機問題が深刻である原因は、まず都心を中心とした一部の地域に住民が一極集中しやすいことにあると考えられます。
住民が集中してしまうことにより、保育園の数に対して利用者の数が多くなってしまうので競争が激化してしまうのです。
地方でも児童待機で保育園に入所出来ない事がありますが、基本的に問題となっているのは東京や大阪など都市部に集中しています。
全国的に人口減とはいっても仕事を求めて都市部には人が集まるので結果的に児童待機問題に発展いていくというわけです。
保育士の人員不足
そして、保育士の人員不足も原因としてあげられます。保育園の認可が厳しいのもありますが、人手不足の方が深刻なんです。
保育士は責任が重く重労働であるにも拘わらず、厚生労働省の調査(平成25年)によると保育士の平均時給は1,247円。
パート・アルバイトの場合はさらに低いと考えると決して満足のいく金額とはいえない現状があります。
その結果保育園を増やしたとしても保育士の人員不足により開園出来ないといった事が起きています。
最近になってやっと給与を引き上げる法案が提出されようとしていますが、もし仮にそれが通ったとしても施行されるのは数年後。
保育士の人手不足は深刻といっても過言ではないでしょう。
児童待機の期間はどれぐらい?
児童待機の期間は自治体や各家庭の事情により大きく異なります。
世帯年収・親の就職状況・家庭状況等を元に自治体が保育園入園の優先度を決める点数を付与するシステムを導入しており、
合計点数が高いほど入園に有利とされています。
点数の付け方としては
・保護者の傷病または心身障害
・同居親族の介護
・親の勤務状況
など簡単に言えば保育する状況が大変な程合計点数が上がります。
そのため、点数が低い場合は入園希望者が多い地域では小学校入学まで児童待機となるケースも決して珍しくはありません。
児童待機問題の中で見落とされてしまいやすいのは、現在は専業主婦であるがこれから働きたいと考えている場合です。
世帯年収が一定の額を超えている家庭の専業主婦は、点数付与において圧倒的に不利な状況となっています。
親の就業先が決まっている家庭の子どもしか対象にしていない保育園もあり、入園する前に働き先を決めないと入園できないが、
保育園が決まらないために就職活動ができないという悪循環に陥っているケースも最近では問題の一つになったりしているんです。
緊急度の高い順から優先されるべきであることはもちろんですが、生活に支障がないと判断されてしまい何年も児童待機の期間が延長されることは望ましい状態であるとはいえません。
毎年年度末である3月に小学校入学を控えた児童が卒園するため、4月には多くの児童が入園できます。
しかし、他の月では欠員が出ない限り入園できない場合が多いため、4月までが児童待機の期間になる可能性は非常に高いといえます。
最初で説明した通り自治体によって期間は大きく異なるのですが、
問題となる自治体は早くても数ヶ月、場合によっては認可が下りず何年も入れない可能性があるという事を覚えておきましょう。
児童待機中の対策の現状について
児童待機の対策について保育園を増やす、小規模保育施設を認可こども園等にして市で入園を管理するなど積極的な活動を行う自治体もみられます。
私立の保育園を運営する企業の中には、保育士の待遇に力を入れ
・社員である保育士自身の子どもを預かる施設を用意する
・重労働にならないように勤務時間に配慮する等の人員不足対策を行っているところもあるようです。
最近になって給与の面でも問題がよく取り上げられ政府で保育士の給与面の向上も議論に上がっています。
なので児童待機を解決する方法としては保育士を増加する為に給与の改善を行い保育園を増やす事にあるでしょう。
指導待機中の対策について各家庭でできる対策は、まずは多少条件が悪くても入園希望の保育園の数を多くすること。
希望先が多いほど空きが出る確率は上がるため、入園してもよいと思える保育園にはできる限り多くの入園希望を提出することが大切です。
就業先が決まっている場合は自治体の保育課等の保育園を管轄している課にこまめに相談するようにしたいものです。
まとめ
児童待機問題の原因と対策、どれぐらい待つ必要があるか紹介してきました。
少子化とは言えここ数年の児童待機の人数を見ても今後も保育園に入りたくても入れない方は多いのではないかと考えられます。
その事から職場復帰を考えている方は早い段階から子供の入園の事を考えておいた方が良いかと思います。